漁獲への影響
なし
費用‐900米ドル
トリラインの製作費用は約900米ドルです。これにはトリポールとトリラインの材料費も含まれます。
効果
トリラインは海鳥の捕獲率を40 - 80%削減することができ、その効果の信頼性(科学的証拠)は高いです。措置の効果は、操業海域にいる海鳥の種類、またトリラインが正しく設計、使用されているかによって異なります。
トリラインの仕組み
トリラインは、乗組員が鈎針を水中に入れたときに海鳥が鈎針に付いている餌を奪ってしまうことを防ぎます。餌の付いた鈎針の上に吹き流しがあることで、海鳥が餌に近づくのを妨げます。海鳥が食いつけない水深まで餌の付いた鈎針が沈む時間を確保できるよう、トリラインを船舶の後方、少なくとも100メートル空中に流す必要があります。
推奨最低仕様
- 船舶の後方、少なくとも100m空中に流すこと
- 長い吹き流しは少なくとも5m間隔で水面に届くようにすること
- 長い吹き流しの間に短い吹き流しを付けること
- 吹き流しが餌の付いた鈎針の上に来るようにポールに取り付けること
トリラインの作り方
トリポール
トリポールはトリラインを餌の付いた鈎針の上に固定し、はえ縄に絡むことを防ぎます。

トリライン
トリポールがないと、トリラインは餌の付いた鈎針を守れず、はえ縄に絡まってしまいます。

トリポールとトリラインの接続部。トリラインがはえ縄に絡んだ場合にはロープの弱い部分が切れるので操業は中断されません。
トリラインの長さ
トリラインは、上空を舞う空中部分と水中に入るドラグ部分で構成されています。この図はドラグ部分の2つのオプションを示しています。空中部分は編みロープを使用すると、撚りを防ぐことができます。

空中部分
トリライン空中部分の重要な寸法:
- 水面からの高さ
- 1本目の長い吹き流しまでの距離
- 長い吹き流しと短い吹き流しの間隔

長い吹き流し
長い吹き流しは、紫外線(UV)保護された明るいオレンジ色のフレキシブルチューブです。最低19本の吹き流しが必要です。吹き流しは水面に届く長さです。

長い吹き流しに使われるフレキシブルチューブ 。長い吹き流しは、トリラインに絡まないよう、ダブルアイ・スイベルで取り付けます。

短い吹き流し
短い吹き流しを使うことで、海鳥にトリラインが見えやすくなります。ゴムチューブまたは包装用ストラップを使用します。

包装用ストラップで作られた短い吹き流し

水中部分(ドラグ部分)
ドラグを起こす2つの方法を示しています。1つ目は、撚りが生じない10mmのポリエステルまたはナイロンの編みロープを使う方法です。このタイプのロープは、ラインの回転を止め、吹き流しとの絡まりを防ぎます。ゴムチューブまたはプラスチックのストラップをロープに取り付けます。

ドラグロープに取り付けられたプラスチックストラップ

2つ目は、重い係留ロープを使ってドラグを引き起こす方法です。コーンを加えてドラグを高めることもできます。

ケーススタディ
フィジーの女性グループが、スバを訪れる公海操業船舶向けに62本のトリラインを作りました。これらは、バードライフ・インターナショナルの港湾担当官を通じて船長に渡されました。
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[鳥脅しラインの作り方] (英語)(PDF, 1,600K)