Image: Dave Goad | ©
Sliding weights.
加重枝縄
海鳥安全措置の加重枝縄について学びましょう。

漁獲への影響

総論として、鈎針付近に錘があることが対象物の漁獲に影響するという証拠はありません。

費用

  • 鉛のスイベルは約0.25米ドルです。
  • スイベルがチモトに装着された鈎針は1.30米ドルです。このタイプの鈎針にはカシメが必要ないため、費用を節減できます。
  • スライド式錘は1個0.60‐0.80米ドルです。スライド式錘は蛍光材でできているためライトスティックを必要とせず、費用を節減できます。

効果

加重枝縄は海鳥の捕獲率を40%から80%削減できます。それでも潜水する海鳥が掛かってしまう場合があります。加重枝縄の効果の信頼性(科学的証拠)は良好です。

加重枝縄の仕組み

加重枝縄とは、アホウドリやミズナギドリの潜水深度よりも深く鈎針を早く沈めるよう、鈎針付近に錘を付けることを指します。

推奨最低仕様

錘が鈎針に近ければ近いほど、同じ沈下速度を得るために錘を軽くすることができます。

weighted hooks-565.jpg

この4つの加重オプションの沈降速度はいずれも同じです。

錘は金属製のものを使用します。金属製の錘と同じ沈降速度が証明されない限り、釣り用ライトやその他の漁具は推奨しません。

加重スイベル

weighted swivels-390.jpg

加重スイベルは一般的に使用されています。枝縄に加重スイベルを加締めて利用します。

weighted swivel directly on hook and new heavy hook.png

一部の漁業者はチモトに錘の付いた鈎針を使用しています。左の写真。

新型の重い鈎針も開発されています。右の写真。

さらに、枝縄に通すタイプのスライド式の錘もあります。

sliding-weights-390.jpg

船内に保管されたスライド式の錘

サメが鈎針を食いちぎっても乗組員は安全

スライド式の錘は、サメが鈎針を食いちぎり、錘が船に跳ね返っても(フライバック)、乗組員にとって安全であるよう設計されています。

Wights fly backs CCSBT-390.jpg

サメが鈎針を食いちぎるとスライド式の錘は枝縄から落ちます。

ケーススタディ

2014年と2015年に、南アフリカ沖及び西オーストラリア州沖で操業した7隻の韓国のはえ縄船が、スライド式錘の試験に参加しました。漁労長たちはスライド式の錘が乗組員にとってより安全で、かつ漁業に影響しないことを確認しました。

これらの船舶は、試験以降もスライド式の錘を使い続けています。本プロジェクトには、サジョ・インダストリーズ(Sajo Industries)、ドンウォン・フィッシャリーズ(Dongwon Fisheries)、ドンウォン・インダストリーズ(Dongwon Industries)、韓国国立水産科学院、フィッツパトリック・アフリカ鳥類研究所、バードライフ南アフリカが関与しました。

詳しくはこちら

さらなる情報

[浮きはえ縄漁業における海鳥の混獲防止:加重枝縄ファクトシート‐アホウドリ類とミズナギドリ類の保全に関する協定] (英語) (PDF, 1,580K)